おかけんたの「えぇ～アート」#08

高田龍平個展「はらい」

windfall gallery

♪えぇ～作家さんのお話。
ある時は今はときめくアートディレクター、またある時は設営や立ち上げの大工仕事請負人、はたまたある時は腕の立つギャラリー料理人。しかしてその実体は・・・

エコロジカルアーティスト
高田龍平

いくつ顔持ってはんねんやろ？と思うくらい、いつも現場から現場へと飛び回ってはるので、今回は高田氏が何でこんなことになってしもたんやろぉー！？そこを紐解きながら、開催中の展覧会をご紹介していきたいと思います。

【家族】
高田氏はナント8人兄弟！(長男) 子供の頃、毎年メーデーになると父の会社でお披露目する大型作品『忍たま乱太郎』などを、母の先導により兄弟と共に制作。この時使用したわら半紙が、エコロジカルアーティストの布石となる。

高田「家族でアート、夜ごはんなど何かしらいつもやってたので、自ずから小学校の頃の作文にも絵描き、料理人、ものを作る人になりたい！って書いてました」

とにかく何でも作ろぉー！という精神が素晴らしいですよね。

【料理】
高田氏が24歳の時、高校生の妹が毎日放送『ちちんぷいぷい』の『高校生カレー甲子園』に応募し、在学している兵庫県立尼崎北高等学校が予選を通過。その日から、子供の頃から培ってきた料理のノウハウで毎日カレーを研究し、子供のカレー(母) & 大人のカレー(高田氏) をミックスさせた、トマトが効いたさっぱりカレー『ど根性カレー』で、見事優勝！
審査員のトミーズ健ちゃんも「二日酔いでも食べれるカレーやわ」と絶賛。
次の年、ひょんなことから阪急園田駅近くに「クランティオ」というカレー屋さんを高田氏、母、次男でオープンし、2年半開業。

私も高田さんのカレーを食べたことがありますが、これがまた絶品！

【アート】
進路に迷っていた時、現代美術家の嶋本昭三氏がテレビの深夜番組に出演。
その奇想天外な仕事ぶりに感銘を受け、教壇に立っていた嶋本氏の教えを乞うため、宝塚造形芸術大学に入学。
その初めての授業で勧誘され、嶋本氏が主宰されている美術団体『AU』に加入。
制作は木材や段ボールなどを使い、チラシをこよりで表現する作品に行き着くが、指が痛くて曲がらなくなり、他の素材を探そうと漫画や雑誌などの紙を試しているうち、新聞紙へとたどり着く。

【ギャラリー】
28歳の時、神戸の旧居留地で『ギャラリー１』(2012) を、カレーも食べれるカフェなどと共にオープン。年を追うごとに『ギャラリー２』(2013) 『ギャラリー３』(2014) と数字が増えていくという、こりゃまた誰もやったことのないギャラリー名で注目を浴びる。アーティストとしての仕事も順調で、2019年には年間ナント74本もの個展・グループ展を行い、その合間に設営やディレクション、高田めし (料理) などもこなす、思わず何屋さん？とツッコミたくなる、Super Busy 高田氏が誕生。
そして2021年5月、京都府向日市に自らリノベーションされたギャラリー『windfall gallery』をオープン。
2024年7月、高田龍平個展「はらい」を開催。