おかけんたの「えぇ~アート」#01

羽部ちひろ + 赤松加奈 「テーブルにトマト」


本日から♪えぇ~アートコラムぅ~♫を担当します、おかけんたです。宜しくお願いします。

「えっ、アート !?アートってよぉーわからんわぁ~」と思ってる方が大半だと思います。そう、よぉーわからんのです。わからんもんは買わないんです、特に日本人は。欧米人が年間数万円を作品購入に費やしてるのに対し、日本人はなんと数百円。その割には美術館の人気の展覧会には、よぉー行くんです。前にバルビゾン派の展覧会を美術館に観に行った時、浪花マダム2人が

マダムA「いや、奥さん!あれミレー違うの?(キャプション見る)やっぱりミレーやわ (作品観る)」

マダムA・B「上手やなぁー」

マダムA「奥さん、(小声で) 大っきいのんて場所とるねんでぇ。いや、奥さん!あれコロー違うの?」

マダムA・B「やっぱりコローやわぁ」

マダムA「(小声で) 小さいのんて難しいねんでぇ~ 。いや、奥さん!・・・」

つづく

ミレーの《種をまく人》が《ネタをまく人》に見えた瞬間でした。

この時は鑑賞者が女性お二人でしたが、展覧会でも二人展ってよくあるんです。尼崎市にあるギャラリー「A-LAB」さんの、羽部ちひろさんと赤松加奈さんの二人展。

羽部ちひろさんは、映画やテレビ、雑誌やネットなどのイメージから絵画を制作。画像①のオイルキャンバス作品《眠れない夜》(2021)は、下半身がイマジネーションのスクリーンのようで、布団の明るいオレンジの模様が「鳥が一羽、鳥が二羽」の如く、寝付けない様子が手に取るようにうかがえる作品。

画像①
画像②

画像③のオイル・キャンバス作品《夜に散歩》(2023)は、Tシャツに付いてるワンポイントの動物から発想を得た作品で、鑑賞者を幽寂な森へと誘ってくれます。

画像③
画像④

赤松加奈さんは、日頃農業に携わりながらコラージュから平面を制作されている作家さん(画像⑤⑥)。

画像⑤
画像⑥

画像⑦のアクリル・キャンバス作品《For Fruits》(202)は臨月の時に描かれたもので、生命力溢れる筆勢で 瑞々しさが伝わってくる作品。画像⑧の《animals》(2015)は、元々ポニーテールからスタートしたものが馬のしっぽになったそうで、足の筋肉もキャンバスで見事に表現され、台も趣があり厩舎が思い浮かびます。

画像⑦
画像⑧

お二人共、随想と戯れながら楽しめる作品で、「私も何か始めてみようかな!」と主婦の背中を押してくれる♪えぇ~二人展ぇ~ん♫


A-LAB Exhibition Vol.42
テーブルにトマト
羽部ちひろ + 赤松加奈

会期 : 2024年2月17日(土) – 3月31日(日)
時間 : 平日 11:00-19:00、土日祝 10:00-18:00
休館 : 火曜日

A-LAB
〒660-0805 兵庫県尼崎市西長洲町2丁目33−1
TEL06-7163-7108


おかけんた
1961年3月28日生まれ。1983年に漫才コンビ「おかけんた・ゆうた」を結成。1986年「第17回NHK上方漫才コンテスト」優秀賞、1997年「第32回上方漫才大賞」奨励賞、1999年「第34回上方漫才大賞」大賞など。
並行して、アート分野で活動を開始。1994年〜1995年「東京国際AU展」作品展示(東京都美術館 )。1995年株式会社スプーン公募展でグランプリを受賞。1996~98年「OCHA(大阪コンポラリーヒューマンアート)」をプロデュース。2014年からは「京都国際映画祭~映画もアートもその他もぜんぶ~」 でアートプランナーを務めた。「ART FAIR TOKYO」アートトーク (2007年~2010年)、「ART OSAKA」イベントMC (2008年~2012年)、「草間彌生 永遠の永遠の永遠」 国立国際美術館 ギャラリートーク (2012年)、ギャラリーA-LABのアドバイザー(2015年~)、京都精華大学客員教授(2018年~2020年)、「茨木映像芸術祭」審査員(2021年)、「Any kobe2022」トークイベント (2022年)などを歴任している。